買取査定に持ち込んだ際、お店の人はどんなところを見ているのだろう?と疑問に思われた経験はございませんでしょうか。「自分の時計には傷があるのでマイナスになってしまう」、「このくらいの傷ならどのくらいマイナス査定に」と心配されている方は多いと思います。
そこで、今回はロレックス デイトナ “Ref.116500LN、Ref.116520”の買取査定ポイントについてご紹介します。
こちら2点のロレックスを例に見ていきましょう。
・写真左 ロレックス デイトナ Ref.116500LN ホワイトダイヤル
・写真右 ロレックス デイトナ Ref.116520 ブラックダイヤル
1. 動作チェック
動作を確認します。
中央のリューズを操作し、ゼンマイを巻く際に違和感がないか、長短針の動きはスムーズかを確認します。上と下のリューズ(プッシャー)を操作し、クロノグラフ機能(ストップウォッチ機能)が正常に機能するかを確認します。
2. クリスタル、ケース周りチェック
クリスタル(ガラス)に傷がついているかを確認します。
表面はライトなど光の反射を利用し、傷を確認します。
クリスタルの淵は、写真のように爪でなぞって傷の有無を確認します。
傷があった場合、小さく目立ちにくいものであれば、1~2万円ほどのマイナス査定になります。しかし、大きな傷や今後の使用に支障をきたすなど、クリスタル(ガラス)の交換が必須となる場合は、2万円以上のマイナス査定になりますので、ご注意ください。
ケースの状態も重要な判断基準となります。
ラグなどは、不注意による傷や凹み傷がつきやすい部位になります。
リューズは突起しているため、ふとした場合や不注意による傷が付きやすいこともありますが、ブレスレットなどと重ねて着けてしまうと、接触により傷や摩耗が生じ、大きくマイナス査定になってしまう可能性があります。そのため、ブレスレットなどとの重ね着けは控えていただいた方が無難です。
3. ブレスレットチェック
ブレスレットの傷や変形をチェックします。
このような鏡面仕上げのブレスレットは傷が付きやすく、マイナス査定になりやすいと誤解されやすいのですが、実は傷が付きやすいのではなく“目立ちやすい”のです。
そのため、使用傷程度であればマイナス評価にはなりませんので、ご安心ください。
また、サイズ調整の際にコマを外しますが、買取査定の際は外したコマを必ず持参してください。ステンレス素材のコマでも、単品で購入する際は1万円以上と高額になります。ゴールドやプラチナの時計のコマは、単体でも数万円~と高額になりますので、不足していると数万から数十万と思わぬマイナス査定となります。
留め金(バックル)についても、傷や変形の有無を確認します。
ブレスレットと同様、鏡面部分の傷は目立ちやすいため、傷が気になる部位ですが、深い傷でなければマイナス査定にはなりませんので、ご安心ください。
ブレスレット調整の際、コマを外しますと、腕の太い方では着けることができなくなります。外されたコマをお持ちの場合は必ずお持ち込みください。
4. ベゼルチェック
こちらのデイトナ“Ref.116520”につきましては、ベゼルがタキメーター刻印の施されたステンレス素材となりますので、傷が付いてしまうと研磨が難しく、査定ポイントに大きく関わります。
ベゼルのふちは思わぬ不注意で傷つけやすく、このように凹んでしまうと、修復ができませんので、マイナス評価になります。しかし、一見してわかりづらい傷であればマイナス評価にはなりませんので、ご安心ください。
新型のデイトナ“Ref.116500LN”につきましては、セラミックベゼルのため、傷は付きにくいのですが、不慮の事故などで傷が入ってしまった場合は、大きなマイナス評価になってしまいます。
3. バックルチェック
こちらは留め金(バックル)を横から確認しています。
大きな力が加わると変形してしまいますので、ご注意ください。
変形しているとマイナス評価になります。
実は、ロレックスの時計はモデルにもよりますが、細かなマイナーチェンジ(仕様変更)が行われているモデルがあります。お店がWEBなどに掲載している買取査定表を事前に確認していても、「古いモデルだから安くなった」ということもありますし、逆に「レア仕様で買取査定表より高い査定が出た」というケースもよくありますので、査定をご希望の際は、査定表だけを鵜呑みにせず、お近くのクォークショップまでお気軽にご相談ください。
買取査定時のまとめ
“傷があるから大きなマイナス”になるとは限りません。ぜひ一度、クォークへご相談ください。
その際、保管されている箱や保証書はもちろん、外したコマも忘れずに”全て”お持ち込みください。
付属品が不足しているとマイナス査定となりますので、ご注意ください。